世界競走馬ランキングの最新版が発表され、凱旋門賞を連覇したダリズが世界3位に浮上しました。国内では南部杯の枠順確定に加え、ダミアン・レーン騎手がJRA騎手免許一次試験の合格を公表。ウインカーネリアンの種牡馬入りや、フォーエバーヤングの半弟ヤングリッチのデビュー予定も話題となっています。
海外では、英国のセールでイクイノックス産駒が約1億2000万円で落札されたほか、カランダガンの新たな騎乗パートナーも決定。さらに、伝説の名馬ファーラップの生誕100周年を祝うニュージーランドの町ぐるみのイベントや、引退競走馬支援、競馬場の社会貢献活動など、世界各地の競馬文化と話題をお届けします。
【国内競馬NEWS】
1.世界競走馬ランキング発表! カーインライジングが135で首位、凱旋門賞連覇のダリズは世界3位に
JRAは10月9日、国際競馬統括機関連盟(IFHA)が発表した最新のロンジンワールドベストレースホースランキングを公表した。
今回のランキングは2026年1月1日から10月4日までの世界の主要競走を対象とし、レーティング122以上を獲得した31頭が掲載されている。
首位は香港のカーインライジングで135。2位は英国のオンブズマンで131となった。
10月4日の凱旋門賞を連覇したダリズは128で3位に浮上。前回の4位タイから順位を上げた。
凱旋門賞2着のベイシティローラーも前回の25位タイから125の7位タイへ大きく順位を上げている。
日本調教馬は4頭がランクイン。
フォーエバーヤングとメイショウタバルが123で21位タイ、クロワデュノールとマスカレードボールが122で26位タイとなった。
なお、今回のレーティングは対象期間中に各馬が示した競走能力を評価したもので、年間を通じた獲得賞金や勝利数による順位ではない。
2.南部杯の枠順確定! 連覇狙うウィルソンテソーロは2番、初ダートのレーベンスティールは大外11番
10月12日に盛岡競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnI、ダート1600メートル)の枠順が9日、確定した。
今年はJRA所属馬7頭、岩手所属馬4頭の計11頭が出走する。
昨年の覇者ウィルソンテソーロは2枠2番。川田将雅騎手とのコンビで連覇を目指す。
ウィルソンテソーロは2023年のマーキュリーカップを含め、盛岡競馬場では2戦2勝の実績を持つ。
注目を集めるのが、芝重賞5勝のレーベンスティールだ。
キャリア19戦目にして初めてダート競走へ挑戦する同馬は、大外8枠11番に決定。鞍上は戸崎圭太騎手が務める。
また、2022年の南部杯を制したカフェファラオの全弟ルクソールカフェは5枠5番。岩田望来騎手とのコンビで兄弟制覇を狙う。
南部杯の勝ち馬には、11月3日に金沢競馬場で開催されるJBCクラシックまたはJBCスプリントへの優先出走権が与えられる。
3.ダミアン・レーン騎手、JRA通年免許の一次試験合格を公表! 日本での継続騎乗へ大きな一歩
オーストラリアのダミアン・レーン騎手(32)が10月9日、自身の公式XでJRAの通年騎手免許試験を受験し、一次試験に合格したことを公表した。
レーン騎手は2019年にJRAで初騎乗。2023年にはタスティエーラとのコンビで日本ダービーを制するなど、日本の競馬ファンにもおなじみの存在だ。
JRA通算213勝、G1・7勝を挙げている。
レーン騎手は公式Xで、合格を知らせる書面を受け取ったことを報告。今回の合格はあくまで第一段階であり、免許取得が確約されたわけではないと説明した。
さらに、日本で継続的に騎乗することは以前からの目標の一つだったと明かし、家族とも話し合ったうえで受験を決断したことを伝えている。
試験の準備には多くの時間と労力を費やしてきたといい、今後も二次試験に向けて全力で取り組む姿勢を示した。
一方、当面はオーストラリアの春競馬に集中し、最高の結果を残すことを最優先にするとしている。
JRAは8日、2027年度の騎手免許一次試験の合格者が2人だったことを発表していた。
レーン騎手は今後、2027年1月に予定される二次試験に臨む。
最終的に通年免許を取得すれば、ミルコ・デムーロ騎手、クリストフ・ルメール騎手に続く外国人騎手のJRA通年免許取得となる。
4.ウインカーネリアンがビッグレッドファームに到着! 9歳まで活躍したG1馬が種牡馬として新たなスタート
2025年のスプリンターズステークスを制したウインカーネリアンが10月9日、北海道新冠町のビッグレッドファームに到着した。
同馬は10月3日に競走馬登録を抹消。2027年から種牡馬として供用される予定となっている。
現役時代は37戦9勝。2022年の関屋記念、2023年の東京新聞杯を制し、2025年には8歳でスプリンターズステークスを優勝。ドバイのアルクオーツスプリントでも2着に入った。
到着したウインカーネリアンを出迎えたのは、ウインレーシングクラブの岡田義広代表。
岡田氏は、2歳6月のデビューから長く活躍し、高齢になっても競走能力が衰えなかったことを高く評価した。
また、全身の柔らかさとバネのある走りを挙げ、短距離馬という印象が強いものの、配合次第では中距離で活躍する産駒が誕生しても不思議ではないとの期待を語った。
父スクリーンヒーローから受け継いだ持続的な競走能力と柔軟性を、次世代へ伝えることが期待されている。
長い現役生活を終えたスプリント王者が、北海道で第二の馬生を歩み始めた。
5.フォーエバーヤングの半弟ヤングリッチが来週デビュー! 3億円の良血馬、1週前追い切りで好気配
世界を舞台に活躍するフォーエバーヤングの半弟ヤングリッチが、10月18日の京都5R、2歳新馬戦(芝2000メートル)でデビューする予定となった。
ヤングリッチは父レイデオロ、母フォエヴァーダーリングの牡馬2歳。栗東・矢作芳人厩舎に所属し、馬主は藤田晋氏。
2025年のセレクトセール1歳馬市場では、3億円(税抜き)で取引された注目馬だ。
10月8日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りでは、格上のホウオウプロサンゲを相手に6ハロン85秒5、ラスト1ハロン11秒4を記録した。
担当する木庭助手は、時計だけでなく、格上馬を最後まで前に出させなかった点を高く評価。
前週よりも走りのフォームが改善しており、デビュー直前の調教ではさらに良い動きを見せる可能性があるとの見方を示している。
兄フォーエバーヤングは世界のダート競馬で活躍しているが、弟ヤングリッチは芝2000メートルからの始動となる。
高額取引された良血馬が、兄とは異なる舞台でどのような走りを見せるのか注目される。
6.福永祐一厩舎から注目の良血牝馬がデビューへ ダノンベルーガ、ボンドガールの半妹キューティボンド
10月10日の京都5R、芝1600メートルの新馬戦に、福永祐一厩舎のキューティボンドが出走する。
父はサートゥルナーリア、母はコーステッド。
半兄には共同通信杯を制し、2023年ドバイターフで2着に入ったダノンベルーガ、半姉には重賞で7度の2着を記録したボンドガールがいる。
1週前の追い切りでは福永調教師自身が騎乗し、栗東CWコースの3頭併せで最先着。
今週の最終追い切りでは6ハロン87秒6、ラスト1ハロン11秒2を記録した。
福永調教師は、最後の伸びや身のこなしを評価し、芝に向いた走りを見せていると説明。
気性も落ち着いており、初戦から動ける状態にあるとの見方を示した。
数々の重賞で活躍した兄姉に続き、新たな良血馬が競走馬としての第一歩を踏み出す。
7.河原田菜々騎手が園田で1着、2着! ヤングジョッキーズシリーズで好成績
JRAは9日、前日に園田競馬場で行われた2026ヤングジョッキーズシリーズ・トライアルラウンド園田の騎乗成績を発表した。
JRA所属の河原田菜々騎手は第1戦で2着に入り20ポイントを獲得すると、第2戦では勝利を挙げて30ポイントを加算。
2戦合計50ポイントを獲得した。
同じくJRA所属の柴田裕一郎騎手は3着、6着で合計23ポイント。
森田誠也騎手は11着、3着で16ポイント、大久保友雅騎手は10着、4着で13ポイント、田山旺佑騎手は12着、9着で3ポイントとなった。
ヤングジョッキーズシリーズは、JRAと地方競馬に所属する若手騎手が各地のトライアルラウンドで獲得ポイントを競い、ファイナルラウンドへの進出を目指す競技。
普段は異なる競馬場で騎乗する若手騎手たちが、同じ条件で技術を競い合う機会となっている。
【WORLD NEWS】
1.イクイノックス産駒が英国セールで約1億2000万円! ゴドルフィンが落札、生産者は「女王のような風格」と絶賛
英国ニューマーケットで10月8日に行われたタタソールズ・オクトーバー1歳セール「ブック1」最終日、日本の名馬イクイノックスの初年度産駒が55万ギニー(約1億2000万円)で落札された。
落札したのは、世界的な競走馬所有組織ゴドルフィン。
上場番号318番の1歳牝馬で、父はイクイノックス、母はドイツ血統のヴァルトリート(Waldlied)。
今回のセールで唯一上場されたイクイノックス産駒であり、欧州市場における初年度産駒の評価という点でも注目を集めた。
ゴドルフィンの代理人アンソニー・ストラウド氏は、イクイノックスが極めて優れた競走馬だったことに言及。
日本の競馬は世界最高水準にあると評価し、米国、日本、欧州の競馬界の交流がさらに進むことは重要だとの考えを示した。
また、母ヴァルトリートを日本へ送り、イクイノックスと交配させた生産牧場ニューセルズパークの判断について、その先見性を高く評価した。
生産者側も今回の牝馬を高く評価しており、その堂々とした姿を「女王のような風格」と表現している。
イクイノックスは2023年のドバイシーマクラシックやジャパンカップなどを制し、同年の世界競走馬ランキングで首位となった日本の歴史的名馬。
今回の落札は、その競走能力だけでなく、種牡馬としての血統的な魅力が欧州の有力馬主にも評価された事例となった。
2.カランダガンが英G1チャンピオンSでスミヨン騎手と新コンビ! 元主戦騎手がアガ・カーンの勝負服に復帰
2025年のジャパンカップ覇者カランダガンが、10月17日に英国アスコット競馬場で行われるG1チャンピオンステークス(芝1990メートル)で、クリストフ・スミヨン騎手と新コンビを組むことが決まった。
馬主のアガ・カーン・スタッズが10月9日、公式Xで発表した。
今回の乗り替わりは、主戦のミカエル・バルザローナ騎手が騎乗停止処分を受けたことによるもの。
バルザローナ騎手は10月3日のロワイヤリュー賞で規定を超える回数のムチを使用したため、17日と18日の2日間、騎乗停止となった。
同騎手は翌4日の凱旋門賞でダリズを連覇に導いたばかりだった。
今回の騎手変更には、もう一つ興味深い背景がある。
スミヨン騎手は長年アガ・カーンの主戦騎手を務めていたが、2022年9月にレース中の肘打ち行為で60日間の騎乗停止処分を受け、専属契約を解除されていた。
その元主戦騎手が、今回の英チャンピオンステークスで再びアガ・カーンの緑の勝負服を着用することになる。
また、同日のG1クイーンエリザベス2世ステークスに出走予定のライフについても、スミヨン騎手が騎乗することが発表された。
カランダガンは昨年のジャパンカップなどG1を6勝。今回の英チャンピオンステークスでは連覇を目指す。
世界的な名馬と、かつての名門陣営の主戦騎手による新コンビが、大舞台で実現する。
3.伝説の名馬ファーラップが生誕100周年! ニュージーランドの町で「馬探しゲーム」が開催中
ニュージーランド南島のティマルで、伝説の競走馬ファーラップの生誕100周年を記念したユニークなイベントが開催されている。
1926年10月4日、ティマル近郊のシーダウンで誕生したファーラップは、1930年のメルボルンカップをはじめ通算51戦37勝を記録した歴史的名馬。
大恐慌の時代にオーストラリアとニュージーランドの人々へ希望を与えた存在として、現在も両国で広く知られている。
その生誕100周年を祝うため、地元の商店街では9日現在、家族向けイベント「Phar Lap Horse Hunt」が開催されている。
参加者は町の商店を巡り、店内に隠された7頭のおもちゃの馬を探す。
それぞれの馬には秘密の文字が付けられており、すべてを集めて暗号を解くという仕組みだ。
さらに町内には、ファーラップや地域と馬の関係を紹介する展示スポットも設けられている。
イベントは9月26日から10月11日まで実施。
10月4日の誕生日当日には、地元のファーラップ競馬場でも記念競馬が開催された。
競馬場だけでなく、商店街や地域の人々が一体となって歴史的名馬の誕生日を祝う取り組みとなっている。
4.引退競走馬のために「ポロ」で募金! 米国で初のチャリティーマッチ開催へ
米国ケンタッキー州レキシントンのケンタッキー・ホースパークで、現地時間10月9日、引退競走馬支援を目的とした初のチャリティーポロマッチが開催される。
主催するのは、引退したサラブレッドの再調教と新たな活躍の場づくりを支援する非営利団体「Retired Racehorse Project(RRP)」。
同団体は10月7日から10日まで、引退競走馬が馬場馬術や障害飛越など10種目で競う「サラブレッド・メイクオーバー」を開催している。
今回のポロマッチは、その関連イベントとして新たに企画されたものだ。
会場では午後4時30分から、馬に乗って集団演技を披露する「キャデラック・カウガールズ」がパフォーマンスを実施。
午後5時からポロの試合が行われる。
さらに、車の周囲を装飾して楽しむテールゲート・コンテストも開催予定。
車両ごとの特別観戦スペースは150ドル(約2万3000円)の寄付で利用でき、一般の徒歩入場は無料となっている。
集められた資金は、競走生活を終えたサラブレッドが乗馬やスポーツなど新しい役割へ移行するための支援活動に使われる。
競馬を引退した馬の将来を、別の馬術競技であるポロを通じて支援するという取り組みだ。
5.競馬場で「ピンバッジ募金」 豪州コーフィールドC開催を前に子どもたちへの支援活動
オーストラリアのメルボルン・レーシングクラブは、今年のコーフィールドカップ・カーニバルで、子どもたちへの支援を目的としたチャリティー活動を実施している。
「Pin & Win」と呼ばれるこの取り組みは、競馬に関連した記念ピンバッジなどを販売し、その収益を慈善活動へ役立てるもの。
2026年と2027年の支援先には、事故やけが、やけどなどによる困難を経験した子どもと家族を支援する「KIDS Foundation」が選ばれた。
今年の記念品には、2025年のコーフィールドカップとメルボルンカップを連勝したハーフユアーズの勝負服をデザインした特別版も登場。
通常のピンバッジは10豪ドル(約1000円)、限定マグネットピンは25豪ドル(約2500円)で販売される。
クラブ創立150周年を記念する特別なデザインも施されている。
10月10日のコーフィールドギニー、17日のコーフィールドカップなど、主要開催日にも販売が予定されている。
KIDS Foundationは引退したサラブレッドとの関わりも持ち、馬と人との交流を通じた支援活動にも取り組んでいる。
競馬の歴史的な名馬や記録を記念品として残しながら、地域社会の子どもたちを支援する活動となっている。
6.眠りの病気を持つ元競走馬が人々を支える 英国で異色のコンビが表彰候補に
英国の馬術専門誌「Horse & Hound」が発表した2026年の年間表彰候補に、珍しい経歴を持つ元競走馬が選ばれた。
候補となったのは、元軍人のデイジー・コールマンさんと、元競走馬のオジー(Ozzy)のコンビ。
オジーはナルコレプシーという、突然眠り込む症状が現れる病気を持つ馬として紹介されている。
コールマンさんは軍を退いた後、オジーとの関わりを通じて心の支えを得たという。
その経験をもとに、ウェールズのペンブルックシャーで地域交流施設「Redberth Croft」を設立。
現在は社会的な孤立や心の傷を抱える人々を支援する活動に取り組んでいる。
今回の表彰は、競技成績だけでは評価されない、人と馬との特別な関係に光を当てるもの。
元競走馬がレースを離れた後、人間の生活や社会にどのような形で関わることができるのかを示す事例として紹介されている。
表彰式は11月25日に開催される予定。
7.豪州の名門競馬クラブが約200億円の負債 女性CEOが経営改革へ
オーストラリアのメルボルン・レーシングクラブが抱える巨額の負債と、今後の経営改革について、現地紙ヘラルドサンが10月9日に報じた。
同クラブはコーフィールド競馬場などを運営するオーストラリアの主要競馬団体の一つ。
報道によると、クラブの負債は1億9770万豪ドル(約198億円)に達している。
経営再建に取り組むのは、2025年にCEOへ就任したタニヤ・フラートン氏。
フラートン氏は厩舎スタッフとして競馬界での仕事を始め、競馬運営やメディア、経営など幅広い分野を経験してきた。
現在は競馬開催を事業の中心に据え直し、財務管理の強化や競馬場施設の改善、不動産資産の活用などを進める方針を示している。
同クラブは年間約80日の競馬を開催し、年間馬券売上は約21億豪ドル(約2100億円)規模に上る。
競馬場は単なるレースの開催施設ではなく、大規模な資産や商業施設を抱える事業体でもある。
競馬の人気や馬券売上だけでは測れない、競馬場経営の難しさを示す事例となっている。
26.10.9 うまラボ編集部
26.10.9 うまラボ編集部
