■ 香港ジョッキークラブ(香港)
1.ロマンチックウォリアー、現役引退 G1・15勝、獲得賞金は世界記録の約2億8874万香港ドル
香港ジョッキークラブは9月2日、ロマンチックウォリアー(香)の現役引退を発表した。先週行われた検査で前脚の関節に変化が確認され、馬主のピーター・ラウ氏と陣営が香港ジョッキークラブの獣医師と協議した結果、競走生活を終えることが決まった。今回異常が見つかったのは、昨年手術を受けた左前脚とは反対側の前脚だった。
今後は香港ジョッキークラブの獣医師による管理のもと、中国本土の従化競馬場で約3か月を過ごした後、競走馬のアフターケア制度「リスタート」を通じて引退先へ移る予定。今シーズン中には香港・シャティン競馬場で引退セレモニーも行われる。
ロマンチックウォリアーは31戦24勝、G1・15勝。香港カップを4連覇、クイーンエリザベス2世カップも4勝し、2023年には豪州のコックスプレートを制覇。今年は香港三冠も達成した。香港、豪州、日本、UAEの4地域でG1を勝った唯一の香港調教馬で、獲得賞金2億8874万香港ドルは世界記録とされている。昨シーズンは球節手術から復帰後6戦無敗で、カーインライジング(香)とともに香港年度代表馬に選出されていた。
2.開幕4日前のシャティン競馬場で「バイサン」 香港競馬恒例の伝統儀式
香港ジョッキークラブは9月2日、シャティン競馬場で「バイサン」と呼ばれる伝統的な儀式を行った。ウィンフリート・エンゲルブレヒト=ブレスゲス最高経営責任者をはじめ、香港ジョッキークラブの幹部らが参加した。
香港競馬では新シーズン開幕前に毎年行われている行事で、これまでの開催でもジョッキークラブ幹部や競馬関係者が集まり、新シーズンの安全や成功を願ってきた。過去の公式発表では、儀式の中で焼き豚を切り分ける様子なども紹介されている。
2026/27年シーズンの香港競馬は9月6日にシャティン競馬場で開幕する。開幕日のメイン競走にはG3香港特別行政区行政長官カップが組まれている。
3.左腕骨折からハリー・ベントレーが復帰 香港初の年間40勝を目標に再スタート
ハリー・ベントレー騎手は、6月の競走中の落馬で負った腕の故障から復帰し、9月6日の香港競馬2026/27年シーズン開幕日に騎乗する。
落馬翌日に左腕へプレートを入れる手術を受け、その後リハビリを開始。8月には調教騎乗とトライアルでの騎乗を再開していた。昨シーズンは負傷するまでに34勝を挙げ、自身初となる香港年間40勝が視野に入っていた。香港での自己最多は2023/24年シーズンの39勝で、2020/21年シーズンの香港参戦以降では通算159勝を挙げている。
開幕日は6鞍に騎乗予定で、G3香港特別行政区行政長官カップではトモダチココロエ(香)と再コンビを組む。同馬とは昨シーズンのG2プレミアボウルを制している。
同じレースにはカーインライジング(香)も出走を予定しており、135ポンドのトップハンデを背負って歴代単独記録となる21連勝を目指す。ベントレーは復帰シーズンで、改めて年間40勝到達を目標としている。
■ サラブレッドデイリーニュース(米国)
4.100歳を迎えた競馬獣医ロバート・コープラン 16頭のケンタッキーダービー馬に携わり、現役65年
米国競馬の獣医師ロバート・コープラン氏が9月2日、100歳の誕生日を迎えた。2026年8月には米国競馬殿堂の「ピラー・オブ・ザ・ターフ」に選出されたばかりで、65年間に及んだ獣医師生活では16頭のケンタッキーダービー勝ち馬に携わった。
その1頭が1973年の米三冠馬セクレタリアトだった。ケンタッキーダービー直前に口内の膿瘍が見つかった際、レース直前だったため薬剤による治療を避け、温湿布による処置を続けた。膿瘍は取り除かれ、セクレタリアトは予定通りダービーに出走して勝利。その後、プリークネスS、ベルモントSも制して三冠馬となった。
コープラン氏は1954年、10人の獣医師とともに米国馬臨床獣医師協会の設立に参加。現在は会員約1万人を擁する組織となっている。また関節手術の技術開発にも携わり、1974年に種子骨を骨折した殿堂馬スーザンズガールの手術も担当した。同馬は約7か月後に復帰し、6歳シーズンに17戦してG1を4勝している。
1953年6月12日に獣医師としての仕事を始め、2018年6月12日に91歳で引退。現役期間はちょうど65年間だった。
■ ラブレーシング・ニュージーランド(ニュージーランド)
5.19歳見習騎手の初勝利候補は「両親の所有馬」 地元ウィンガトゥイで家族が待つ一戦
19歳の見習騎手クーパー・スタンブルズが、9月4日のニュージーランド・ウィンガトゥイ競馬場で初勝利を目指す。これまで実戦騎乗は11回。今回はほぼ全レースに騎乗する予定で、その最初の騎乗馬サクレッドミスト(新)は両親のグラント、マリア・スタンブルズ夫妻が共同所有している。
サクレッドミストを管理するテリー・ケネディ調教師とスタンブルズ家にも縁がある。クーパーは学生時代、学校がない時期にケネディ厩舎を手伝っており、母マリアはケネディ調教師の妻のいとこにあたる。
サクレッドミストは直近3戦で2勝。今回は見習騎手の減量によって4キロ軽い斤量で出走する。スタンブルズにとって、故郷の競馬場で両親が所有する馬に騎乗し、自身の騎手初勝利を狙う一戦となる。
■ マジックミリオンズ(豪州)
6.G2出走直前にプライベートアイの「10%持分」をネット売却 購入した兄弟は競走馬オーナー初体験
豪州のオンライン競走馬取引「マジックミリオンズ・デジタル」で、G1馬プライベートアイ(豪)の10%の所有権が2万2500豪ドルで売却された。
通常の競走馬そのものではなく、現役トップホースの所有権の一部が出品されたもので、落札したのはアダム・ライリー氏。兄弟で以前から競走馬所有を検討しており、マジックミリオンズのSNSで出品を知ったことが購入のきっかけだった。今回が2人にとって初めての競走馬所有となる。
売却が成立したのは8月31日。プライベートアイが9月5日のG2トラムウェイSへ出走するため、マジックミリオンズ側は新しい馬主への所有権移転を間に合わせる目的で、このロットだけセール終了時刻を前倒しした。
同じデジタルセールでは、ゴドルフィンが出品した4歳セン馬ゼブラフィンチが54回の入札を経て16万5000豪ドルで最高価格を記録。豪州だけでなく香港からも入札が入り、ダービーレーシングが落札した。セール全体の売却率は77%を超えた。
26.9.2 うまラボ編集部
